市場に欠けている機能

さらに問題となるのは、市場には現世代と将来世代の財や資源を配分する機能がないことである。そもそも将来世代のために何らかの資源を留保する機能は市場には備わっていないどころか、現世代が将来世代の資源を「惜しみなく奪う」のが市場である。たぶん、…

将来を見据えた政策によって、オーバーシュートは避けられる

社会は将来を見据えることで、限界が近づいて来ていることを知り、限界との衝突を避けるために必要な予防策を取ることができる。オーバーシュートと崩壊の問題は、少なくとも理屈上は解決できる。しかし、実際に解決するのは難しい。なぜなら、将来を見据え…

私の予測は当たるのだろうか?

世界は本当に、その気になればやれることをしないほど愚かなのだろうか?すなわち、今後数十年に発生する気候変動の問題に備えて、資金と人的資源を事前に投入することはできないのだろうか?残念ながら私の答えは「できない」だ。世界は愚かにも、意義ある…

畏友

<2020年 年初にfacebookにアップした原稿です> この文章を書くのに、1年もかかってしまいました。2018年に刊行された沖縄を題材にした2冊、『沖縄アンダーグラウンド』と『宝島』ノンフィクションとフィクション、ジャンルは異なりますが、沖縄について考…

自分の貧しい経験にだけ頼っていた僕の人生は…

自分の貧しい経験にだけ頼っていた僕の人生は… ~『今につながる日本史』を読んで~ 丸山淳一著 中央公論新社刊 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」 立命館アジア太平洋大学学長の出口治朗さんは、巻末の著者との対談で、ビスマルクのこの言葉を引き合…

ビジョンを描くこと

ビジョンを描くとは、想像することである。何を本当に望んでいるのかを、まずは全般的に、そしてしだいに細かいところまで思い描いていくことだ。思い描くのは、あくまでも「自分が本当に望むこと」であって、人からそう望むようにと教えられたことでも、そ…

「高い株価」2つの問題点

コロナの影響をうけての自粛は、そう簡単には、全面解除には至らないでしょう。緩めては締め、また緩めては締めといった具合に、第2波到来におびえながら、慎重に進められることとなると思います。というか、そうしないと、パンデミックなど起こったら、そ…

専門家会議の議事録がない理由

「専門家会議の議事録がない」ということが、問題になっています。 もちろん、大問題です。 政府は、やっと議事録を作ることにしたようですが、これまでの現政権の公文書に対する意識や考え方、そしてやってきたことが、大問題だと思うのです。 例えば、議事…

持続化給付金の委託費の問題

備忘のために、記しておきます。 コロナ禍の中、事業継続のために支給される「持続化給付金」の事務作業を電通、パソナとトランス・コスモスが出資する一般社団法人サービスデザイン推進協議会なる組織が、769億円で請け負っていたという件について。 基本は…

国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ

「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」 日本国憲法前文の一説です。 今、香港では、市民を「隷従」に追い込もうとする中国の「専制」が、圧力を増し…

世代間の調和は終わるのか?

今後40年間で西洋世界は大規模な変化を経験する。・・・(中略)・・・ この変化の背後には多くの要因がある。中でも強い力となるのは、権力を奪われた若者たちである。すでに彼らは、両親や祖父母が彼らに手渡そうとするこの地球が、生命維持システムは劣化…

変革の鍵を握っているのは情報である

といっても、必ずしももっと多くの情報やより良い統計、より大きなデータベース、インターネットのサイトが必要だというわけではない。ここで言っているのは、「重要で、切実で、選ばれた、力のある、タイムリーで正確な」情報が、新しい方法で、新しい受け…

雇用を生存の必要条件としてはならない

人間には、自らを試し、鍛えるために、自らの基本的欲求を満たす責任を果たすために、また、自分の参画に満足を得るために、社会の責任ある一員として受け入れられるために、働くことが必要である。このニーズを満たさずに放っておいてはならないし、品位を…

即位の礼

世の中には、王様もいれば、ホームレスもいる。それは、当事者の能力や資質の問題でもなければ、努力の問題でもない。その存在の不均衡が問題だとするならば、それは社会の有り様の問題だ。しかし、いま、それが問題だという認識に立つ人は少なくなっている…

山頂

日経平均は、今日が、ピークだろう。日本経済の終わり。

昔と今

今は、ひどくなった、昔はよかった 昔はひどかった、今は、ホントに良くなった 等など、 しばしば、昔と今を対象する表現を安易に使うことがある、 なかなか、難しい。 例えば、生活は、昔より今の方が快適になったであろうけど、 その代わりに何か失ったも…

8月31日

魚は頭から腐る

8月21日

なんで、こんな国になっちまったのかなぁ?だけどその責任の一端は、自分にもある。

8月20日

学生時代、映画研究会の後輩の武正晴君が、いい仕事をしている。遅咲きかもしれないけれど、監督らしい監督として、良い作品を生み続けている。『銃』では、最優秀監督賞を受賞。『全裸監督』は、シーズン2が決まり、他人事ながらとても喜ばしい。益々の活躍…

8月17日

東京裁判を見てきた 全編4時間37分、劇場で初めて見ました。 改めて戦争を考える良い教材になりました。 この映画が作成されたのが1983年。 天皇の戦争責任についても問題提起する形になっています。 4Kデジタルリマスター版です。 東京裁判 [DVD] 出版社/…

8月16日

「太陽の蓋」という映画を観た。当時、原発事故への対応についていろいろと非難された菅直人総理でしたが、改めて、あの時、菅直人が総理でなかったら、どうなっていただろうと思うと、菅総理及び民主党政権でよかったのかもしれないと思う。別に菅政権だっ…

8月15日(木)

74回目の終戦の日。だけど本当は「敗戦の日」。言葉の言い換えは、「真実」を覆い隠す。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があるが、結局、人は「経験」=「痛い目」を見ないと学べないのだろうかと、最近つくづく思う。しかも、それは、こ…

4月23日(火)

グローバリゼーション モノ 貿易 金 資本 移動のアドバンテージ 金 > モノ 人 労働力 頭脳 消費 情報 現在のトランプ現象は、グローバリゼーションへの最期の抵抗か? 反グローバリズムをかかげて、G7などに抗議行動をかけていたリベラルの人々は、トランプ…

4月22日

スロバキア ピアノ社 無料購読者締め出しシステム MGI 時代の4つの激変 1)都市の移動 名も知らぬ400都市が世界中に400以上ある 新興国の400万都市 ガーナ 2)技術革新 スピード 3)高齢化 4)グローバリズム 移動 人、資本

権力者の責任

今日の政治の貧困は、目を覆わんばかりである。 国会のやり取りなど、聞いていられない。 特に政府の劣化は危機的だ。総理大臣からして 「息をするようにうそをつく」と揶揄されるほど、 平気でうそをつく。さらに「ごはん論法」などという 言葉が誕生するぐ…

ゴーン祭り

明日、3月6日(水)に カルロス・ゴーンの釈放が、予定されている。 メディアは、「祭りの準備」に余念がない。 しかし、なぜ、明日なのか? ゴーン祭りの陰に隠れるものは何か? 冷静に考えるべきだ。 1)籠池夫妻の初公判 2)厚労省統計不正問題の集中審…

セブンイレブンでモノを買うのはやめようと思う

周知のとおり、セブンイレブンのオーナーが 人手不足で24時間営業を継続できなくなった件で、 本部が違約金を求めているという事案。 コンビニのフランチャイズ問題は、実は根深いものがあるですよね。 値引き販売もできなければ、フランチャイズの優良店に…

テレビがこれから直面する不都合な真実

テレビ解体 もう、国民のメディアではありえなくなる。 プラットフォームとコンテンツプロバイダーの分離 コンテンツの分散 視聴シーンの多様化 もう、テレビでなくてもよい そんな中で、ジャーナリズムをいかに守ってゆくか 考えていきたい。 なぜなら・・・

もはや戦前である?

戦後70数年と戦後を起点として語る時代は、すでに終わっていると 思った方が良いのかもしれません。 今の社会状況が、戦前のどの時点の状況に相似しているかを 丁寧に検証する必要があるかもしれません。 歴史は繰り返しませんが、歴史に学ぶことはとても大…

テクノロジーは・・・

テクノロジーは社会の劣化をもたらす マーケティングで最適化されるようなものは 何の先進性も革新性もない。せいぜい消費されて終わる。 宮台真司の言う「劣化」は深刻に感じられる。 80年代、ニューアカデミズムの方面で熱病の様に 口にされた「ポストモダ…